関節リウマチとは

関節リウマチは自己免疫疾患のひとつで、これは免疫の異常によって引き起こされる関節(骨膜)の腫れや痛みのことを言います。人の関節は全部で68あると言われていて、その全てで発症する可能性がありますが、その中でも手の指(とくに第2・3関節)や手首の関節で起きやすく、大半の患者さまはこれらの部位から発症します。そのほか、肩、膝、肘、足首、足の指、脊椎、股間といった関節にも発症し、腫れが長引くと関節の軟骨や骨は破壊され、変形してしまう病気です。

また同疾患は、女性に起きやすいのが特徴で男性患者さまとの比率は男性が1に対して、4と言われています(男女比が1:4)。

主な症状としては初期では朝起きた際の関節のこわばりがみられるようになります。具体的には、手が開きにくい、手足を動かそうとするぎこちない、関節の屈伸を不自由に感じるなどの症状が現れます。また、関節(なかでも手の指の第2・3関節 等)に腫れや痛みがみられ、患部は熱を帯びています。また右の手の指に関節炎の症状があれば、左側の同じ部位で起きることが多く、3ヵ所以上の関節で同様の症状が現れるのも特徴です。そのほかにも全身症状として、発熱(微熱で37℃台程度)、食欲不振や倦怠感なども見受けられるようになります。

なお上記のような症状というのは、良くなったり悪くなったりを繰り返しつつ、症状を進行させていき、関節の腫れや痛みが続くことで、関節や骨が破壊され、変形するようになるのです。骨などが破壊されるようになると炎症とは別の痛みがみられるほか、関節が硬直あるいは固定するなどして、日常生活に支障がみられ、介助が必要になるなどQOL(Quality of Life:生活の質)を著しく下げるようにもなります。このような状態にならないためにも早期発見・早期治療が大切です。

検査について

関節リウマチを診断させるための検査には、医師の診察(問診、触診)のほか、血液検査や画像検査を行っていきます。血液検査は体内に(関節の)炎症があるか、もしくは炎症の程度(赤沈、CRP、MMP-3 など)を調べていきます。画像検査では、骨の変形の有無、関節を包んでいる関節包を覆っている滑膜の炎症の有無などをみていきます。種類としては、X線撮影(レントゲン検査)、関節超音波検査、CT、MRIなどがあります。これらを用いて総合的に判断していきます。

治療について

検査の結果、関節リウマチと診断されると速やかに治療が開始されます。ただ、その目的は完治させるというものではなく寛解という、関節リウマチの症状(関節が腫れる など)がおさまる状態にさせるというものです。

この関節リウマチの治療法は、主に薬物療法、リハビリテーション、手術療法がありますが、その中心は薬物療法になります。この場合、まず免疫抑制薬としてメトトレキサートを使用していきます。その際に副作用を予防するために葉酸も服用していきます。またメトトレキサートのみでは、症状が改善できないという場合は併行して生物学的製剤も使用しますが、副作用として免疫力が弱くなって、感染症に罹患しやすくなるので、それらにも注意しながら行っていきます。

このほか、薬物療法によって炎症を抑えたとしても、身体を動かさないでいると筋力や骨が弱る、関節可動域が狭くなるなどして、QOLが低下していきます。そのため、薬物療法と併せて運動器リハビリテーションも行っていきます。その内容は、理学療法(運動療法:身体を動かすことで筋力の強化や関節の可動域を広げる、物理療法:物理的(熱、水、電気 など)な刺激による生体反応を利用して患部の改善を図る)、作業療法(例えば、手の関節の動きを改善させるため編み物などをする)、装具療法(関節への負担を軽減させるためにサポーターや変形予防や矯正のための矯正器具などを使用する)といったことをしていきます。

これら薬物療法やリハビリテーションだけでは、十分な効果が得られないという場合に滑膜切除術、人工関節置換術、関節固定術といった手術療法が検討されます。どの方法で行われるかは、それぞれの患者さまの症状の程度によって異なります。